野菜の一番おいしい食べ方を体感してもらいました!
『青空キッチン ~野菜は収穫したてが美味しい!! ~』
★開催レポート★
収穫したての野菜をその場で食べてほしい!
そんな想いで今回の企画を開催しました♪
1.企画のきっかけ
スーパーに並ぶ野菜を購入するとき、「どこで採れたか?」を気にすることはあっても、「いつ採れたか?」を気にする方は少ないのではないでしょうか。福井に引っ越してくる前の私もそんなこと気にしてもいませんでした。
野菜は畑で収穫されてから、早くとも丸1日経ってからスーパーの野菜売り場に並べられます。野菜を収穫して → 選果場(農協等)に持って行って選果(ランク分け、傷チェックなど)をされてから、卸売り市場に輸送 → 卸売市場の競りを経て → 各小売業者(スーパー等)に渡されて売り場に並ぶのです。
売り場に並ぶときに、ちょうど熟したタイミングにしておくと日持ちがして販売しやすいので、収穫するときはまだ熟していない(大きくなっていない状況)で出荷し、野菜に残ったエネルギー(美味しさ)を使って熟すのです。
ということはスーパーに並んでいる時点で、野菜に備わっていたエネルギーは成長のために使われている状態。本当に美味しいのは、畑で食べ頃になっている状態を収穫して、すぐに食べること。
そう考えると、野菜が本当に美味しいタイミングに食べてもらえないのは、残念なこと・・・と考え、美味しいタイミングで食べてもらいたいと考えたのが、今回の企画のきっかけです。
2.今回の協力者
農家 田中彦治郎さん
定年退職後に本格的に農業を始め早20年。最初に育て始めたのは「トマト」でした。
その当時、「(気候的に)おまえのところではトマトはできない」と言われた彦さん。
「そんならやってやる」と、試行錯誤して創り上げてきたあたりが「負けず嫌いの研究者」と言った印象の方です。私(ナカタニ)が協力隊として赴任した時に、彦さんのトマトを食べて、あまりの美味しさに感動したことから、「とまと会」を開くことになりました。
そのほか、滞在者の農業体験など様々なことで協力いただいている方です。
3.当日の様子
台風25号が迫る、10月6日(土)。天候の心配をして前日の夕方に、彦さんに電話したところ、「明日は天気良くなるよ」と言い切ってくれました。自然と共に生きている農家さんの一言は安心しますね。ということで、予定通り開催することにしました。
朝10時。参加者の皆さんを畑でお迎えして、簡単に自己紹介と好きな野菜を話したら、早速、収穫に取り掛かります。
最初に収穫するのは、ピーマンとナスです。これは、ビニールハウスの間にある畑で、彦さんの奥さんが育てているもの。本人たちは「農薬もやっていない、ほったらかし畑」と呼んでいますが、結果的には無農薬の野菜が育っているので、ほったらかしで育てるのもいいことだと思います♪
続いては、彦さんの妹さんに教えてもらいながらのキュウリ収穫。このキュウリは出荷をしているので、本格的に作られています。この日も、朝7時から出荷用に収穫をされていましたが、「参加者の人が体験で収穫するから、残しとかなあかんな」と食べ頃のキュウリを残しといてくれました。
参加者の皆さんが収穫したキュウリは、彦さんが袋に入れてくれて、なんとお土産になりました♪
photo.20年以上も、この畑で働いているトラクターの横で、調理
やはり、台風が近づいてるからか、雨が降ったり(しかも横なぶりの雨 ><)、晴れたりと変わりやすい天気だったので、ビニールハウスの中で調理することになりました。
普段から料理をして慣れている方も、慣れていない方も協力しながらの調理です。使う野菜は全て、先ほど採ったもので新鮮そのもの。
てんぷらは、揚げたてが美味しすぎるので、ひとまず味見と言う名のお楽しみ。
「熱い、熱い!」と言いながら食べるのも、美味しい食べ方の一つですね♪
20年以上働き続けているトラクターが、耕してくれた畑で収穫した野菜たち。
「おれ、頑張ってよかったよ!」とトラクターも見てくれているのかなと感じました。
本日のメニューは、
採れたて生野菜のスティック ~2種のディップソースを添えて~
野菜たっぷりトマトスープ
夏野菜の天ぷら
新米コシヒカリのおにぎり ~3種の食べ比べ~
です。野菜は全て、参加者の手で収穫したものを使いました。
みんなで、囲む食卓。食べ比べおにぎりが、どんどんお腹に入ります。お茶碗2杯分は食べたのではないでしょうか(笑
なんと今回はデザートもあります!
これまた「ここじゃ作れないぞ」と言われながらも彦さんが作ったブドウ。
そして、『パフェ大好き!スィーツ大好き!』の地域おこし協力隊の北村さんが作ってくれたクリームブリュレ。上に載っているのは、なんとピーマンをこして作ったソース。
お腹も心も、大満足な1日でした!
4.開催して感じたこと
今回の企画は「一番食べ頃の野菜を食べてほしい」という言う想いから始まりました。
美味しい野菜を食べてもらえたことはもちろんですが、作る人(農家さん)と食べる人(消費者さん)の交流があったことが一番印象的でした。
地域側に入って感じていることですが、手に取って作ったものを使ってくれる、食べてくれる人に生産者さんが出会う機会はなかなかありません。
お家で料理を作るとき、「自分のために作る」よりも「誰かのために作って、その人が喜んでくれるところが見れる」方が頑張れるし、作り甲斐がありませんか?
野菜などを作る人も同じだと思います。食べてくれる人が喜ぶ姿こそ、日々の大変な作業を頑張れる力になるのではないでしょうか。
作る人も食べる人も、お互いに顔が見える関係がいいですね。地域まるっと体感宿 玉村屋では、そんな関係づくりに取り組んでいきます。